夕暮れの根室本線(釧路〜白糠)の風景
先日、仕事で二泊三日で釧路へ。
1日目の夜、18時ごろ仕事が終わると、普通の人は飲みに行ったり、夜のお店にということだと思うが、僕はそれよりまず列車を見に釧路駅へ直行。
列車の行き先表示をみると、札幌、網走、根室と本当にワクワクさせられる行き先が並んでいて、どれでもいいから乗りたいと、うずうずとしてしまう。
翌日も仕事でさすがに乗るわけにはいかないので、入場券を買い、札幌行きスーパーおおぞらを見送ることで我慢することにした。
そしてこの日は、市街地に繰り出して、魚やザンギといった釧路の食べ物を堪能(^^)
だけどやっぱりちょっとでもいいから乗りたい。その気持ちを抑えられず宿に戻って時刻表を確認。
すると1751に釧路発白糠行きという列車があることに気づく。この列車は終点白糠に到着すると、そのまますぐに今度は釧路行きとして折り返すスジになっている。往復1時間半の旅が楽しめる。
これなら明日急いで仕事を終わらせれて、定時の17:30に出れば間に合う。
翌日これにトライすることにした。
翌日は予定通り仕事を巻きで進めて切り上げる。ホテルに荷物を置く間も無く急いで釧路駅へ。
17時50分、ぎりぎりこの列車に飛び乗った。
乗客は10人程度。難なくボックスシートに座ることができる人数。
乗ってすぐにディーゼル音を轟かせ列車は発車する。
釧路駅を出て15分大楽毛駅あたりまでは家や店舗などが車窓に見え、北海道らしい雄大な景色というわけではない。
大楽毛駅をでると右側には広々とした風景が広がり始める。
右側からは海が見えるだろうかと思っていたが、日没は刻一刻と迫り、また間に道路があるせいかあまりしっかりと海を見ることはできなかった。
北海道の夕暮れの中を列車は走り、定刻18:31に終点白糠駅に到着した。終点までの乗客は5~6人程度。列車は約10分で折り返すわけだけど、僕も一度ホームに出ることにした。
この駅は特急停車駅にもかかわらずこの時間ともなると人気はない無人駅。
駅前にも少しはお店があるのかなとも思ったけれど、ほとんどしまっているようだった。駅近くに食事ができるお店でもあればもう一時間後の列車でもいいかなとも思ったけれど、1時間時間をつぶせるお店はなさそうだったので、戻ることにした。
乗り遅れたら大変なので、少し急いで戻る。
待合室には高校生と思われるカップルが一組だけ。
(実は釧路駅でも閑散とした待合室やバスターミナルのベンチに高校生カップルをよく見かけて、高校時代そんな経験がない自分は、改めて少しうらやましいなと思ってしまったのはここだけの話(笑))
切符を買おうと券売機を使おうとするもすでに日中しか動いていないようで、切符も買えずそのままホームへ。
誰もいないホームにはたった一両のキハ40。
これこそ北海道らしいといえばらしい風景。
出発数分前一人だけ他に乗客が来て列車に乗り込む。
そして僕も乗車し、列車は釧路に向かって走り出した。
乗客は僕ともう一人の男性、計二人だけ。
この時間はもう外は真っ暗で景色を楽しむことはできない。
ディーゼル特有の音と振動を楽しむ。
スピードはというとほとんど出さずにおそらく60~70km/hという速度で走る。
途中大楽毛駅では13分の少し長い停車。
もう一人の乗客はここで降りて、列車には僕一人。
このまま一人か!?と思いきや発車時刻直前で、一人女の子が乗り込んできて発車。
乗客やっぱり二人だけ。
そしてこのまま釧路駅に到着した。
たった3人だけの列車。他に帯広・札幌とを結ぶ特急があるとはいえ、こりゃこの人数だけのためにこの鉄路を守るのは大変だなというのが正直な感想。
でも実は平行する道路を見てると実はそこそこ交通量で、実は釧路駅~白糠間は20分~30分に一本の割合でバスも出ている。
昔はどうだったのかはわからないけど、釧路~白糠間はまったく需要がないわけじゃなく、それなりには需要がある路線のようだった。
しかし、この鉄道の本数を見ると昔はもう少し本数があって、赤字だからと言って安易に本数を減らすと、さらに利便性が低下し、バスに移り、結局どうしようもないというスパイラルに陥ったのかなとも思った。
苦しいとは思うけど頑張ってほしいなという思いを残して、この日も釧路駅のおいしいグルメを堪能した。
鉄道の話題からは少しそれるけど、この3日間気に入ってしまって二回も訪れてたのが泉谷という洋食屋。釧路人では知らない人はいないというほどの釧路では人気のお店らしい。
有名なのはスパかつという、パスタの上にがっつりとカツが乗った一品。
釧路に行った際はぜひ!
釧路駅構内の風景。架線がないので上から見てもとてもすっきりしている。
広々とした構内だが、ホームは3面5線。
駅舎は結構立派。時代を感じさせられる建物。
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